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面接交渉権:離婚問題解決法/離婚ノウハウ

面接交渉

Q. 面接交渉のことを詳しく教えてください。

面接交渉権とは「離婚後に親権者もしくは監護者にならなかった親がその未成年の子との面接、交渉する権利」と定義されています。

離婚後に親権者や監護者にならない親であっても、未成年子との面接交渉を認める事が
未成年子にとっての人格形成や精神的発達に有益であるし、また必要だと考えられる場合は多いものです。よって、未成年子の福祉、利害を害することがない限り未成年子との面接交渉は認められることになります。

なお、面接交渉権の法的根拠は民法第766条1項、2項とされており、家事審判法9条1項乙類4号の対象になるとされています。

 

人身保護法

Q. 法律上の手続きで子との面会を実現するには、どのような方法がありますか?

3つの方法が考えられます。
1、民法第766条1項または2項、家事審判法9条1項乙類4号に基づく家庭裁判所での審判もしくは調停
2、親権、監護権に対する妨害排除請求訴訟
3、人身保護法に基づく人身保護請求
3の人身保護法に基づく人身保護が認められる要件について
※人身保護とは(拘束からの開放と身柄の引渡し)

・人身保護規則4条で「拘束がその権限無しになされ又は法令の定める方式または手続きに著しく違反している事が顕著である場合」

近年は上記要件に加えて、次に挙げる最高裁判例(H5.10.19)も加重されています。

・拘束の違法性が顕著であるというためには、一方の配偶者の監護が、他方の配偶者の監護に比べ、子の幸福に反する事が明確であることを要する。

 

「一方の配偶者の監護が、他方の配偶者の監護に比べ、子の幸福に反する事が明確」として認められた事例の紹介

・一方配偶者の親権の行使が家事審判規則52条の2の仮処分等により実質上制限されているのに、子の配偶者がこれに従わない場合、または幼児が他方配偶者の監護の下で安定した生活を送る事ができるのに一方配偶者の監護のもとにおいては著しくその健康が損なわれ、もしくは満足な義務教育を受ける事ができないなど、一方配偶者の幼児に対する処遇が親権の行使という観点からも容認する事ができないような例外的な場合。(裁判例平6年4.26)

・離婚調停において調停委員会の面前でその勧めによってされた合意により夫婦の一方が他方に対してその共同親権に服する幼児を期間を限って預けたが、他方の配偶者が右合意に反して約束の期日後も幼児を拘束し、右幼児の住民票を無断で自己の住所に移転した等の場合(最判H6.7.8)

 

人身保護請求の決定に拘束者たる親が従わなかった場合

乳幼児が不法に拉致誘拐せられている場合等の如く直接強制の方法によることが
一般道義感情からもまた幼児の人権尊重の観点からも是認せられる場合(大阪高判昭30.12.14)のような特に緊急性の高い場合を除いては、執行官が拘束者たる親から子を取り上げて他方の親に引き渡す直接強制は認められず、民事執行法172条による間接強制のみが認められます。

 

面接交渉の実情
最近のデータから

離婚調停中であると離婚後親権者を有していない場合であるとき問わず、子と別居している親と子の面接交渉の頻度は、標準的に月1回程度となっているようです。なお、近時はいわゆる宿泊面接(夏休み等の長期強化ごとに1泊、またはそれ以上の宿泊を認める)を定める例も増えています。

 

親族以外の面接交渉について
Q. 祖父母である私達は今後も孫に会いたいのですが、親権者は孫の母にあります。この場合はどうなるのですか ?

A.日本では親以外の面接交渉権が法律上の権利として認められていません。それゆえ、離婚調停で両党自社が親以外の親族についても面接交渉を認める事につき合意に達しない限り、裁判(調停)上親以外の親族に面接交渉が認められることはありません。

ただし、親権者の親とならない親の財政的援助が親族からなされる時、この養育費支払いの履行確保のために養育費を実質的に出損する予定の親族の面接交渉を調停条項などに盛り込む事が多くなっています。

このような場合には、親族は利害関係人として離婚調停に参加する手続き(利害関係人参加申請)をとり調停条項上、明文で面接交渉権を認めてもらうことになります。