人間が人生において果たさねばならない使命と宗教的人間の特徴

人間が人生において果たさねばならない使命は根本的に常に現に存在しており、またそれは原則として決して果たすことのできないものではない。従って、実存分析にとって一般的に重要なことは人々に各人の使命を果たすことに対する責任を体験させることである。人間が人生の使命的性格を把握すればするほど、人生はよりいっそう意味に満ちたものとして彼に立ち現れてくるであろう。自分の責任を意識していない人間は人生を単に与えられたものとして受け取るのに対して、実存分析は人生を課され使命として与えられたものとして見ることをおしえるのである。そしてわれわれはさらに次のことを付け加えなければならない。

それは今述べた歩みをさらに進めて、人生をいわばより広い次元において体験する人々がいるということである。彼らにとっては使命はいわば何か他動詞のようなものである。つまり彼らは同時に、その使命の出どころである超越的な委託者をも体験し、その使命を果たす超越的な委託者をも体験するのである。彼らは使命を委託されたものとして体験する。そのとき人生は超越的委託者への方向を持つものとして明瞭に立ち現れてくる。それゆえ、この宗教的人間の本質的特徴は、我々の考えでは次のように素描されるであろう。宗教的人間とは、人生の使命と共にその使命の委託者もが、彼の意識と責任性に対して与えられている人間であると。P.129